こんにちは。一般社団法人 全国古家再生推進協議会 理事長の大熊重行(おおくま
しげゆき)です。
本日のテーマは「これからの市場を動かす!眠る空き家」についてです。それでは参りましょう。
「これからの市場を動かす!眠る空き家」について
「日本で空き家が増加している…。」
「持ち主が分からなかったり、管理できずに放置されていたり、犯罪に使われたり…。」
近年の日本ではよく耳にするフレーズですよね。そういう物件をなんとかうまいこと利用できないものか、考える人も多いことでしょう。また、行政もなんとかしてそのようにしようと様々な努力を重ねてきました。ただ、こうした問題を語る際は、まず日本の空き家の実態をしっかりと把握しなければいけません。
日本には空き家が約850万戸もある
日本の空き家は、2018年現在、約849万戸も存在します。2013年と比べると3.6%増加しています。もちろんこれらの中には、全く買い手を募集していなかったり、入居者を募集していなかったりする物件も多く存在します。そうした物件に至っては10%近くも増加しています。こういった、世に出回っていない物件が、これからの古家市場を動かしていくのは間違いありません。
自治体も空き家対策に乗り出す
このような空き家は放置することで治安が悪化したり、景観にも悪影響を及ぼします。そのため、各地方自治体はこの空き家問題に対して様々な方法で対策を試みています。特に、最近は地方移住も大きなポイントになっていますので、空き家をなんとかして移住者の受け皿にしようとするケースもあります。自治体と民間の連携や規制緩和など、空き家対策のために色々やっているのです。
空き家再生に成功した地域も
そうした取り組みが奏功して、空き家率が低下した自治体もあり、その数は全体の37%に及びます。
例えば、金沢市では、東山伝統的建造物群保存地区の物件を再生したケースがあります。築100年以上にもなる建物を、形を残しつつ保護するのです。こうした、官民一体となった事業によって、文化財の保護にもなるし、新たな事業も生まれるのです。もちろん金沢市だけでなく、例えば山梨県では全古協に対して一緒にやりませんか、というような話も来ています。民間にとってもチャンスになるわけです。
さまざまな事例を見て空き家再生に生かしましょう
こうした事例は、古家再生投資家のみなさんにとっても無関係ではありません。まず、まだ市場に出回っていない古家戸建ての存在は、今後の市場に影響を与えるでしょう。そして、官民連携による、地方創生も兼ねた古家・空き家再生は、行政の後押しを受け、客づけの見込みを確保しながら賃貸経営できるチャンスとなります。こうした取り組みは、意外と身近にあります。見逃さないようにしましょう。
最後に…
本日お話した内容は、全古協チャンネル内の動画でも解説しています。良かったら以下よりご覧ください。
https://zenko-kyo.or.jp/youtube/7107-2/
POST: 2021.11.7