今回のオーナーズインタビューは、2015年の7月末に(社)全国古家再生推進協議会(以下、全古協)が 認定する古家再生投資プランナーに合格し、8月初旬に古家再生投資プランナーの第1号の認定を受けたMさんの物語である。
目次
古家再生投資プランナー認定第1号のMさんの物語
古家不動産投資と出会い、 何故、プランナーになったのか??
持ち前の積極性で関西のプランナーNo.1の呼び声が高いMさん。 Mさんは、どのようなきっかけで古家不動産投資と出会い、 何故、プランナーになったのか?? それは、ある友人からの話しがコトの始まりで、 全古協の創立者がMさんと「同業者」であったことが決定的だった。
Mさんは大阪のある製造業の会社に勤めているサラリーマンだ。 この道20年以上のキャリアを持つMさんの役職は経営陣に近いクラスだ。 トップからの信頼も厚く、事実上、会社のNo.3とも言える経営幹部的存在だ。 そんなMさんが不動産投資に関心を持ったのは、今から2年前の2013年6月、 友人(以下、Aさん)との飲み会の席での会話がきっかけだった。
今から2年前の2013年6月、 友人(以下、Aさん)との飲み会の席での会話がきっかけ
Aさんは大阪で製造業の会社を経営している。 Mさんとは古くからの友人で、いい時代も悪い時代も一緒に歩んで来た同士だ。 飲み会の席では夢を語り愚痴もこぼす、本音で語り合える仲だ。 この時、唐突にAさんから意外な話があり、それが不動産投資の話だった。
リーマンショックの打撃を受けたAさんの会社
2008年、Aさんの会社もリーマンショックの打撃を受けた。 多くを語らずとも、リーマンショックは大方が知っての通りで、 Aさんの会社経営も一気に氷河期を迎えた。 会社が潰れそうだというところまではいかないが、 一時は深刻に悩んだ時期もあったと言う。
「もう一度、こんな不況が来たら、うちの会社は大丈夫だろうか・・。」 まさかがまさかでなくなる時代。 Aさんの会社は危機管理の予測や対策がまるでできていない。 このままでは・・自分達の会社はどうなるのか・・・。
心底悩んだ挙げ句に辿りついた答えとは・・・
Aさんが心底悩んだ挙げ句に辿りついた答えが「資産作り」だった。 つまり、リスクヘッジのために会社の売上とはまた別の収入を得る方法だった。
この話を聞いたMさんは自分の立場に置き換えて考えてみた。 「まったく同じことが言える。うちの会社も、あのリーマンのような事態がもう一度起きたら、本当に大丈夫だろうか?」 「もし、自分の会社が最悪の事態を迎えた場合、次の仕事では満足のいく収入はまず見込めない。」 「そもそもこのまま働き続けても、将来、安心できる生活は送れるのだろうか??年金はどこまで信用していいのだろうか??」
感じたことのない不安がMさんの頭の中を駆け巡る。 その時にMさんは気づいたと言う。 「家族や会社を守るために、これからは別の知識も必要だ」と。 Mさんは「資産作りについて、じっくり話を聞かせてほしい」と、Aさんに願い出た。
まずは不動産投資(マンション)の勉強からスタート!
すっかり不動産投資に興味を持ったMさんは、「まずは勉強!」と本屋に向かい、不動産投資の本を買い漁った。 そして不動産投資のセミナーにも行くことを決めた。 そこはワンルームマンションの投資セミナーだ。 (ワンルームマンションの投資はいつの時代もトレンドなのだろうか。初心者にはワンルームマンションのセミナーから始まる傾向がある。)
ワンルームマンションのセミナーは充実していた。 素人の初心者でも投資しやすい仕組みになっている。 大きな借り入れは当然必要だが、結果として20年後、30年後にはマンションの1室が自分のモノになる。 しかも、理論上は月1万円の投資でできると言うのだ・・・。 ん??よく考えると落とし穴があることに気づいたMさんは、それを見逃さなかった。
Mさんは落とし穴があることに気づいた
数十年後にはマンションの1室が自分のモノになる投資方法は、あくまでも入居者が住み続けた場合に限られる。 では、もし入居者が退去すればどうなるだろうか。 当然、大家(自分)が部屋の修繕から入居者の募集まで負担しなければならない。 せっかく魅力的な「1万円の投資」なのに、部屋の修繕費まで負担したら元も子もない。 計算すれば明らかなので、結論は「やめておこう」となった。
2013~2014年の1年間は独学で不動産投資を勉強
Mさんは、2013~2014年の1年間は独学で不動産投資を勉強した。 新築マンションや中古マンションのセミナーにも積極的に参加した。 知人から、ある不動産屋を紹介してもらい、「見込みがある投資物件があるなら紹介してほしい」と頼んだ。 しかし、なかなか「これっ」といった物件には巡り合わない。
不動産投資の物件探しに没頭していた2014年
そして、2014年は、不動産投資の物件探しに没頭していた。その年には、仕事で大きなプロジェクトの任命も受けた。 それは2015年3月が締め切りと期限が決まっており、Mさんは2014年の秋頃から日々の仕事に追われた。 さすがに到底、不動産投資を考える余裕はなかったが、諦めた訳ではない。 「今は仕事に集中しよう。」と一時休戦状態に入った。
(社)全国古家再生推進協議会との出会い。不動産投資の考え方が180°変わった。
任命を受けた大きなプロジェクトが終わる頃、季節はすっかり春を迎えていた。 新しく年度が始まる4月、Mさんの心に不動産投資の意欲が舞い戻り、「今度こそは!」と内に秘めた想いに再び火を点けた。 不動産関連の情報を徹底的にネットで検索した。 マンション投資や新築の戸建ての投資、また不動産投資のセミナーなど。 なんだっていい、以前の勘を取り戻すためにも、ひたすらネットで情報収集を行った。
その時、一つ気になるサイトを見つけた。それが「(一社)全国古家再生推進協議会」のサイト。
ひたすらネットで情報収集を行っていた時に一つ気になるサイトを見つけた。「(一社)全国古家再生推進協議会」。 「全古協??聞いたことがないな。これも不動産投資に関係あるのかな??」 初めは何気なしに全古協のサイトを閲覧したMさん。 「古家」や「古民家」の言葉は聞いたことはあっても、「古家不動産投資」は聞いたことがない。 全古協サイトを隈なく調べてみると、とても興味深かった。
土地と建物つきでこの価格?投資資金の低さ驚いた!
驚くべきは投資資金の低さ。しかも、土地と建物つきで購入ができるとある。 更に利回りは12%以上・・・目を疑いたくなるような投資話がこのサイトでは紹介されていた。 今まで勉強してきたワンルームマンションや新築戸建ての投資は、少なくても数千万円の資金が必要とされていた。 全古協が紹介する古家不動産投資は、500万円もあれば不動産投資ができるとある。 全古協のサイトを閲覧しながら「へ~」と感心し、思わず腰を椅子に深くかけ直した。
この団体は一体何者だろう?運営先は?
「この団体は一体何者だろう」と、全古協の運営先を調べると、代表者が「大熊重之」となっていた。 「えっ大熊さん?あの大熊さん??」 Mさんは仕事が製造業の関係で、大熊理事が経営する株式会社オークマ工塗の存在は知っていた。 東大阪では「そこそこ名が知れた塗装屋」だった。
この時Mさんは大熊理事との面識はなかった。 しかし、製造業(同業者)の人間が不動産投資の事業を運営していることに、不思議と安心感を覚えると同時に嬉しかった。 それで2015年5月、全古協が主催する「現地内覧会&古家説明会」に初めて参加することにした。
古家説明会の開催場所は古家再生のafter物件。そこは、見たことがないデザインでリフォームされている一軒家だった。
Mさんが初めて参加した古家説明会の場所は、今でも「古家物件見学ツアー」で利用するafter物件だった。 一言付け加えるなら、かなりインパクトのあるafter物件だ。 その物件を初めて見たMさんの印象はこうだ。 「正直、ココはすぐに客が付くって思ったね。“おもしろい”の言葉に尽きる。壁はぶち抜いているわ、色は塗っているわ。極め付けに玄関を開けると“龍“の絵が描いてある。人目を引くには、これくらいの仕掛けは必要なんだなって、本気で思った。」
古家説明会が終わる頃には不動産投資の考え方が180°変わった。 これからは古家不動産投資一本で行こう。 理由は色々あるが、やっぱり低資金で始めることが何よりのメリットである。
全古協が認定する古家再生投資プランナーオンライン講座を受講
意を決したMさんは、全古協が認定する古家再生投資プランナーオンライン講座を申し込んだ。 実はMさん、古家再生投資プランナー(以下、プランナー)の合格者第1号である。 2015年6月に開講したオンライン講座だが、Mさんはなんと7月末に認定課題に合格した。
2015年6月に開講したオンライン講座だが、Mさんはなんと7月末に認定課題に合格
早速古家再生投資プランナーとして1軒目を購入!
2015年8月、プランナーの資格を取得したMさんは、知り合いの不動産会社に連絡をとり、古家の物件が出回っていないか確認を取った。 すると、1軒の古家物件を紹介してくれた。 すでにリフォーム済みの物件で、人が住むには申し分のない状態に仕上がっていた。
Mさんの中で手応えがあったが、自分一人じゃ踏ん切りがつかない。 その時、以前、全古協のスタッフが言っていた言葉を思い出した。 「もし、気になる物件があったら遠慮なく声をかけてください。私たちで物件を調査させてもらいます。」 そうだ!Mさんはすぐに全古協のスタッフに電話を入れ、事情を説明した。
ここで読者の方へ物件を購入する際の大事なお話。
古家再生投資プランナー自身が、古家物件を購入する基準は様々である。 利回りを追求する人もいれば、「できるだけ安く物件を買って、リフォームに費用をかけたい」と、意気込む人もいる。
今回のMさんの場合は、物件の当初の売り出し価格は完全なリフォーム済の状態で680万円だった。 680万円はさすがに古家投資では値が張る価格だ。 400万円だろうと600万円だろうと、家賃にはそれほど差はない。 それでも、この物件を全古協のスタッフに調査を頼んででも買いたい理由があった。
それは物件そのものが実に綺麗だったことだ。 Mさんの第一印象は「この家は絶対に人が住める」と、瞬時に思った。 つまり、Mさんの物件を購入する一つの判断基準は、「人が住める物件」であるかないかだ。 これは古家投資をするにあたって非常に大切なことである。
物件を購入する基準は人それぞれなので、はっきり言って正解はない。 ただ大切な事は、「自分の中でしっかり判断基準を持っている」かどうかだ。 その判断基準に適切なアドバイスが必要であれば、全古協の相談員を頼ればいいし、そのために全古協が存在する。
ボロボロな古家を何回体験しても、買うとなればまだまだ抵抗がある
Mさんはこう話す。「ボロボロな古家を何回体験しても、買うとなればまだまだ抵抗がある」と。 Mさんはこの680万円の物件を600万円で購入した。 理由は2つで1つ目は、すでにリフォームが済んでいて状態がよかった。 2つ目は、工事を担当してくれる古家再生士から「間違いない」と、お墨付きの言葉があったことだ。 「買わない理由はない」とMさんは自信を持って、この物件を購入する決断に出た。
全古協からメールで古家物件情報が・・・勢いに乗って2軒目の古家を購入!
2015年9月の初旬、全古協より1通のメールが届いた。 「古家投資の優良物件情報」だ。 オーナーとの交渉・物件価格・リフォーム費・想定家賃、全古協から紹介された物件は、どれをとっても申し分のない条件だった。
1軒目を購入したことが自信になっていたMさんは、すぐにメールを返信した。 2軒目を買う抵抗はそれほど高くない。 半ば勢いのところもあるが、そのくらいのバイタリティーがなければ古家投資はやっていけない。 予算が合えば2軒目もすぐに欲しいと思っていた。
その翌日、古家物件の内覧会が決まった。 参加者はMさんを含めて3名で、Mさんは一番手の申し込み者だった。 現地に着いてすぐに問題が発生する。 昨日のメールの案内では物件価格が310万円と紹介されていたが、1日立った今、物件の価格は330万円に値上がりしていた。 つまり当初の価格より20万円の上乗せだった。「なぜ・・・??」。
立会いした不動産屋の話によると、「全古協以外の投資家達からも物件購入の依頼が相次いでいる」と。 それで急遽、オーナーが物件の値上げを申し出たらしい。 眉間にシワを寄せたくなるが、これは不動産投資の世界ではあるある話しだと言う。 Mさんも疑問を呈することなくゆっくり頷くしかなかった。 この物件は、プランナー目線で綺麗な状態だった。 リフォームも概算で100万円と紹介があったので、「その価格で済む工事ならそれほどボロ家ではない」と、Mさんは踏んでいた。 つまりMさん好みの物件だったのだ。
内覧会を終え、相談員の大熊理事との打ち合わせの中で「購入します」と申し出た。 大熊理事も承知し、買付けに向けて話を進めていると1本の連絡が入った。 先ほどの不動産屋からで、物件価格で2度目の交渉があると言う。 それは、当初310万円の物件価格を330万円に値上げをして、更に10万円を上乗せした340万円で売却したいと言うのである。 端的に言って「340万なら今すぐ売ってもいい」と言っている。
「えっ??」さすがに驚きを隠せない。 だが、ここで引き下がる訳にはいかない。大熊理事も「しかたがない」と言った様子だ。 それほど優良物件なのだろうと、なお更この物件を手放したくなくなった。 不動産屋へはこう返事を返した。 「問題ありません、買います」と。
アテにしてはいけない。安心してはいけない。入居募集は自ら率先して懸命に働きかけることが大切である!
リフォームの工事途中に近隣の方から、「自分の娘をこの家に住ませたい」と申し出があった。 工事途中の段階で入居者が決まるほど安心なことはない。 大家となるMさんにとっては願ったり叶ったりだった。 しかし、蓋を開けてみれば話はぜんぜん違っていた。 その娘さん自身はそんな話は寝耳に水で、住む気はないと言う。 「それは困る」と、Mさんも近隣の方に掛け合った。
アテにしていただけに、その間は当然、入居者の募集はしていない。 入居者募集のタイミングはすでに過ぎていた。 「入居する、しない」ですったもんだしたが、話は一向に進まない。 これ以上、交渉はできない・・・9月に買付けを決めてから早2ヶ月。 気が付けば季節は冬を迎えようとしていた。
この一連の出来事でMさんは一つ、大きな学びを得た
この一連の出来事でMさんは一つ、大きな学びを得たと言う。 不動産投資では、入居者募集が何より大切であり、物件購入やリフォームの完成がゴールではない。 入居者が決まり、家賃が入ってから初めて「資産」を得る。 はっきり言って入居者が決まらなければ、ただの家の持ち主でしかない。
本来は物件を買った時点で、入居者の募集までの計画を立てるべきだった。
- リフォームの工事途中であっても入居者の募集はできる。
- 何も確証がない口約束で安心し切ってはいけない。
今回の不手際は自分自身に反省点があると、Mさんは思い直した。
大家としての活動期間はまだ1年も経っていないがすでに2つの投資物件を購入した結果
今回インタビューを受けて頂いたMさんは、2015年8月初旬にプランナーの認定を受けた。 早々に2つの投資物件を購入したMさんだが、大家としての活動期間はまだ1年も経っていない。 だが、Mさんが話す言葉一つ一つに、不思議と重みがある。 自信の表れなのか、古家再生投資家としてベテランの風格すら感じられる。 何故、大家業1年も満たないMさんの言葉に重みを感じるのだろうか。
それは古家再生投資へのMさん自身の積極性にあると思われる。 1軒目の物件は自身で探され、決めきれないからと、すぐに全古協の相談員に依頼した。 2軒目は近い内に物件を購入することを視野に入れて、計画と予算を立てた。 毎月の古家見学物件ツアーには毎回参加して、古家の感触と経験を積み重ねている。 また、大家が集うコミュニティーにも参加して、多くのベテラン大家とも親睦を重ねている。 「お酒の席こそ本音のいい話しを聞けて、勉強になる」と、Mさんは話してくれた。
短期間で言葉に重みを持つほどの大家に成長した理由
このようにMさんは、プランナーになってからも積極的に自ら行動している。 常に古家再生投資について学び、努力を怠らない。 その結果、短期間で言葉に重みを持つほどの大家に成長したと思われる。
次はアパートやマンションの投資にも挑戦したいと話すMさん。 目的は、自身の将来の生活を不自由なく過ごしたいこと。 それと、社会のいかなる環境の変化にも左右されない強い会社にしたい、と語るMさんは前進あるのみだ。
全古協としてもMさんの活動には大きな期待がある。 プランナー第1人者として、夢と自信を持って大きく羽ばたいてほしい。 そして、これからも全国の古家(空き家)を解消するべく、お互いに切磋琢磨しながら成長して行きたいと願っている。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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