ー in 北陸(小松/金沢/富山)

【参加レポート】古家再生投資プランナーⓇkshimaさんが解説!「空き家・古家物件見学ツアーin小松・金沢(合同開催)」の魅力

本記事を担当した古家再生投資プランナーⓇ 
kshima さんのプロフィール

kshima

東京都杉並区在住。2022年古家再生プランナー(R)の資格取得。現在、高岡市に戸建て1軒保有。
高齢者の移動手段を考えていたとき空き家問題と出会う。

北陸合同空き家・古家物件見学ツアーのはじまり

異例の参加人数

エスカレーターを降りてあいの風とやま鉄道高岡駅の駐車場にむかうと、見たことのない光景が広がっていた。

わたしは、富山エリアと金沢エリアの空き家・古家物件見学ツアーに何度か参加している。北陸の空き家・古家物件見学ツアーは、少人数で開催されるのが常だ。いつもだと参加者が三、四名ほど。五名いると盛況になる。

地方の空き家・古家物件見学ツアーのいいところは、参加者が多すぎないことだ。少人数だから人気がないというのは早計だとおもう。参加者がすくない分、おもいきり古家再生士Ⓡと会話できる。それはかなりのメリットだ。実際に古家をみながら細かいところまで聞けるし、質問の角度をかえて深掘りできる。ちょっとしたカウンセリングみたいな感じだ。

よくよく耳を傾けて話をきくと、古家投資の考え方、エリア特性にくわえて再生士独自の戦略も見えてくる。だから、とても参考になる。わたしが好んで地方物件のツアーに参加するのは、少ない人数で古家を見てまわれるからだ。

今回の北陸合同空き家・古家物件見学ツアーも、正直そこそこの人数だとおもっていた。
なのに──。

集合場所の駐車場にいくと、黒山の人だかりができている。今回の北陸合同空き家・古家物件見学ツアーは、参加者が総勢十九名だった。古家再生士Ⓡ三名のほかにスタッフが四名、古家再生投資プランナーⓇもかなりいる。なんだこの大所帯は。北陸のツアーでこんなに参加者がいるなんてどういうことだ。おかしいだろッ。

運営側も参加する側も、どうしていいかわからずウロウロしている。古家再生投資プランナーⓇも、どこかまとまりが悪い。そんな人たちが高岡駅の駐車場の一角を占めているのだから、怪しいことこのうえない。通りすぎる地元の人が、不審の目をむけていく。ほとんどカオスだ。

もうひとつの異例

もうひとつ異例なことがあった。それは大熊理事長がきていたことだ。古家再生投資プランナーⓇ認定オンライン講座で毎日みていた理事長が目のまえを歩いている。うお、ナマ理事長だ。見たとたんに、テンションがあがる。有名人に会ったような気分だ。

理事長は、厚手生地のスーツにハイネックのセーターを着ていた。紳士然としている。聞けば、メディアの取材があるという。記者の方が空き家・古家物件見学ツアーに同行して、理事長を取材するらしい。たしかにそんなことがなければ理事長と会えないだろう。異例は異例だが、考えようによってはラッキーだ。

注意事項を読みおえたところで、富山エリアの折原古家再生士Ⓡが手をあげる。
「さあみなさん、こちらです」
と声をはりあげ、一件目の物件へ誘導する。でも、誰もついていかない。遠まきに眺めているだけで、その場で固まっている。よそよそしい空気が流れる。
だいじょうぶか、北陸ツアー! 一抹の不安をかかえながら、北陸合同空き家・古家物件見学ツアーの幕があがる。

空き家・古家物件見学ツアーで富山エリアを知る

高岡はこんな街

富山県の西に位置する高岡市だが、歴史的にみると加賀藩とゆかりが深い。高岡は江戸初期に前田利長によって開かれ、そのあと商人を中心に発展する。山から材木を運びだし、鋳物や漆器がさかえるなど加賀藩の経済を支えた。その証拠に、富山藩が支藩になったときも高岡は加賀藩に残されている。

それは、高岡のすぐれた立地によるところが大きい。東にいけば富山に出るし、山を越えて西にむかへば金沢につながる。富山と金沢どちらにもアクセスしやすい。また海にのぞめば氷見から富山湾があり、山間部の砺波・小矢部をおさえれば米と材木を確保できる。加賀藩からすれば、高岡は要衝の地になる。
加賀百万石のオモテが金沢なら、ウラから支えたのは高岡といっても過言ではない。

賃貸需要

そんな現在の高岡市は、県庁所在地の金沢市と富山市をべつにすれば、北陸エリアでもっとも賃貸需要がみこめる。街なので流入流出が多いし、賃貸を探している人もいる。

賃貸需要はファミリー世帯がメインとなる。家族が増えて手狭になったので戸建をさがしていたり、お子さんが騒ぐのでアパートからクレームがきて家をさがしていることが多い。また近くに小学校や中学校があり、病院やスーパーもそろっているなど、生活するには便利な街だ。引越するときは、母親が学区の情報を仕入れて決めることもあるという。あの中学校は素行が悪い生徒が多いからこっちの中学に通わせたい。そんなことまで考えるらしい。

いわずもがな高岡も車社会なので、駐車場付きの物件が好まれる。家賃は六万五千円がひとつの目安になる。六万五千円までだと比較的早く入居が決まりますねとは、地元不動産会社からの話だ。

富山エリアでお宝古家物件に出会う

北陸の家

北陸合同空き家・古家物件見学ツアーの一件目は、北陸でよくみかける空き家だ。暖冬で雪が減ったとはいえ、ひとむかし前は平気で屋根のたかさまで雪が積もっていた。一メートルちかい雪が積もるため、頻繁に雪下ろしをしないと家が持たない。そんな影響もあってか、北陸はしっかりした家が多い。柱も構えもがっしりしている。

また部屋が多いのも特徴だ。親戚があつまれるように居間と応接間があり、さらに座敷と仏間が設てある。くわえて居住用の和室とダイニングキッチン、子供部屋まである。とにかく部屋数が多い。

「キレイですね」

「広いな」

「間取りはいくつですか」

広い空き家のなかで、古家再生投資プランナーⓇの声が飛び交う。一件目なので、みんなの表情も真剣だ。

土蔵造りの古家

二件目は、土蔵のような外観の古家だった。

高岡市の重要伝統的建造物群保存地区に山町筋がある。高岡を開町するにあたり町人をあつめて商人町がつくられたのだが、それがこのエリアになっている。一帯は明治時代に大火事に見舞われ、再興に際して防火用の土蔵造りが多く建てられた。その街並みがいまものこっている。今回の物件はその山町筋の端っこに位置する。

外からみると、古民家や古町屋といった雰囲気がただよっている。ノスタルジーななかにもどこか品のある佇まいだ。うわあ、と感嘆の声が漏れそうになる。木造古家や風情ある町屋はよく見かけるけど、土蔵造りは初めてだ。レア物件、まさにお宝だ。

古家のなかに入ると、趣のある外観から一変して、荒れた室内があらわれた。壁がヨレヨレで朽ちていて、天井の板がいまにも剥がれ落ちそうになっている。築古感が満載のボロ家である。
きた、これが古家だ。古家再生投資プランナーⓇの目の色が変わっていく。現場のテンションが一気にあがる。

富山エリア 古家再生投資プランナーⓇかく語りき

ある男性

空き家・古家物件見学ツアーではめずらしい若い男性が、古家を眺めながら立っている。あまりのボロさに驚いているようだ。「一件目と二件目どっちがいいですかね?」と訊ねてみた。「こっち(二件目)は勇気が要りますね」と慎重な答えがかえってくる。たしかにその気持ちはよくわかる。

空き家・古家物件見学ツアーに参加すると、世代の離れた人でも気軽に話せる。どんな物件を持っているか、いまどんな物件を探しているか。古家という共通項があるから会話がはずむ。いまどき、世代をこえて話せる場は貴重だ。

取材記者おどろく

空き家・古家物件見学ツアーのなかで、ひときわ驚いている人がいる。見ると、同行している記者の方が、興奮気味に取材していた。なんでも、学生のころ高岡の高校に通っていたとか。
へえ、地元民なんだ。まさかこんな偶然があるなんて。しかし高岡にこんな古家があるとは、地元の人でも知らないだろう。

メディアの仕事をしているから取材経験は豊富だとおもうが、そんな記者でもはじめてみる古家に興奮を隠しきれない。裏をかえせば、空き家・古家物件見学ツアーのコンテンツがそれだけ魅力的ということだ。ボロボロの家はインパクト十分にちがいない。さぞ取材のしがいがあるだろう。

「古家はどうですか? 」と記者の方に聞いてみる。「高校生の友達の家だったら、まちがいなく溜まり場ですね。二階の小部屋は麻雀部屋になります」と独特の感想が返ってきた。きっと地元民からみても、いい立地なのだろう。

外部の人の反応がみられたのはすごく新鮮だった。またそういった人が古家投資に興味をもってくれるのは素直にうれしい。古家再生投資をやってよかったと実感できる。

空き家・古家物件見学ツアーで小松エリアを知る

小松の歴史

高岡エリアを終え、石川県小松市にむかって高速道路を移動する。小松まで一時間ほどの道のりだ。

富山県は立山連峰が有名だが、石川県にも白山という大きな山がある。いわずとしれた白山神社の総本山である。全国から山伏が集まって修行をしたという霊験あらたかな地だ。

古代のルーツをひもとけば、白山神社は朝鮮半島から渡ってきた人々によってつくられた。
なにを唐突にとおもうかもしれない。しかし、それを語るだけの証拠がある。
白山比咩神社の祭神は菊理媛命──ククリヒメノミコトという。ククリをコクリ──高句麗と読みかえるなら、ククリヒメは高句麗姫となる。この地が高句麗を意識しているのは明らかで、朝鮮半島にルーツがあるといったのはそういう意味だ。

このほか小松にも秘密が隠されている。かつて朝鮮半島に高麗という国があった。高麗は別名でコマという。津は港の意だから小松はコマツに転じ、高麗津となる。高麗にわたるための港。それがコマツの本来の意味だ。半島との交易をかんがえれば、小松の歴史は金沢よりもずっと古い。

現在の小松

現在の小松は、企業城下町の様相を呈している。コマツ製作所のお膝元であり、住んでいる方も工場勤務の人が多い。このほか航空自衛隊の小松基地がある。轟音とともに航空機が空を横切るのは、小松ならではの光景だ。
「じつはパイロットの方がお部屋探していて、貸したことあるんですよ」
小松エリア担当の古家再生士Ⓡ村元さんが、車のなかで教えてくれた。

小松エリアで出会った意外なモノ

生活感あふれる空き家

小松エリアの古家物件は、車庫のある戸建てだった。駐車スペースも完備されているのがうれしい。これなら二台おけそうだ。

建物のなかは、残置物であふれていた。モノがおおく、居間も風呂場も生活感が満載だ。応接間にいけば年代もののレコードがひしめき、二階にあった本棚はハードボイルド小説ならんでいる。なかなかの趣味の持ち主だ。

残置物は、通常であれば売主負担となる。ただ交渉によって買主が負担することもあり、一概にどっちとはいえない。古家再生士Ⓡの村元さんに聞いてみる。

「残置物はどっち負担ですか?」

「買主です」

「リフォーム代金に込みですか?」

「入ってますよ」

残置物の撤去代はいくらくらいですかと聞いてみる。撤去代がかかるだろうとおもいきや、月並みな金額がかえってきた。意外とそんなものなのか。

まさかの教育勅語

家のなかにあまり見かけないモノがあった。階段をあがったところに、額が立てかけてある。額のなかに教育勅語がおさまっている。おお、これが噂にきく教育勅語か。教育勅語は天皇が直接国民に発する言葉──勅語として、戦前の戦前の学校教育と道徳を説いたものだ。戦前では教育勅語をなくした校長は責任をとらされたという。

往時を知る人からすれば、捨てられなかったのかもしれない。ツアーにきて、教育勅語にお目にかかるなんておもわなかった。これがあるから空き家・古家物件見学ツアーはやめられない。

小松エリア 古家再生投資プランナーⓇかく語りき

ベテランの風格

ベテラン古家再生投資プランナーⓇと初心者のちがいは、目利きが備わっているかどうかだとおもう。特にベテランの方は古家再生士Ⓡの情報を参考にしながら、独自の判断基準を持っている。それゆえ一喜一憂しない。ドンと構えている。

今回のツアーにも、そんなベテランの風格をただよわせる古家再生投資プランナーⓇがいた。サービスエリアでコーヒー片手に立っているのをみて、話しかけることにした。五十代の男性。大阪奈良で九件の古家をもっているという。

「金沢にはどんな古家を探してるんですか?」と訊ねる。
「いや、まあ」ベテランさんは、ことばを濁す。「どうして北陸なんですか、他の地方物件もあるとおもうんですけど」

ベテランさんはニヤリと笑い、それからひとこと「観光」とこたえた。「ツアーもあるけど、金沢きたら観光もできるし。まえに来たときも観光して帰ったから」
うわあ、そっちか! 心のなかで叫ぶ。

観光地金沢

たしかに金沢は観光にもってこいだ。金沢城、兼六園、茶屋街、武家屋敷など市内をまわるだけでも名所がずらりとある。海鮮丼や寿司など海の幸が豊富だし、この時期はカニが解禁されている。カニ鍋を食べれるなら、それだけで満喫できる。

ベテランさんがどこか余裕そうに見えたのは、そういうことなのか。

にしても、空き家・古家物件見学ツアーしながら観光だなんてリッチではないか。個人的には、古家をみて観光というのはおすすめだ。観光で金沢の表を知り、ツアーでより生活にちかい内部を知る。観光地のちかくに古家があったら、さぞおもしろいだろう。

空き家・古家物件見学ツアーで金沢エリアを知る

北陸合同空き家・古家物件見学ツアーも終盤にさしかかる。小松から、最終地の金沢にむかっている。金沢といいつつ、本当は金石なのだが。金石は金沢の市街地からけっこう距離がある。そしてこの地域は、街ナカとはべつの特徴をもっている。

かつて金石には、涛々園(とうとうえん)という遊園地があった。阪急鉄道の創始者小林一三が、箕面有馬電気軌道から沿線に宝塚温泉やデパートをつくったのは有名だ。それと同じような事業がこの金沢にもあった。戦前戦中のあいだ金石電気鉄道が運営していた涛々園がそれである。阪急鉄道の終点にある宝塚温泉があるように、或る時代、金石は行楽地の役割を担っていた。

街ナカに住む人々にとって、金石は海水浴をして遊園地をたのしむ場所だった。だから金石がそれなりに市街地から離れているのもうなずける。漁師町であり、戦前戦後に賑やかだった町。往時の面影をひっそりのこしている点で、金沢のなかでも金石はひときわ異彩を放っている。

金沢エリア 金石物件は人気

金沢の物件に到着し、さっそくなかに入る。

リフォームは一階を台所から和室まで抜いて、LDKにするという。二階の和室二部屋は間取りをそのままに、内装だけ変える。

高岡エリアや小松エリアの古家とはうって変わり、金沢エリアのそれはコンパクトなつくりになっている。ふたりで住むのにちょうどいい。入居付のイメージがしやすいせいか、空き家・古家物件見学ツアーも納得の表情だ。

金沢エリア 理事長かく語りき

ドキドキ理事長

ツアーの合間に、理事長とはなす機会があった。こっちは古家再生投資プランナーⓇ認定オンライン講座を受講していたときからずっと観ているので、勝手に見知った気になっている。だがいざ本人が目のまえにいるとなると、なんだか不思議な感じがする。

とはいえ、押しもおされぬ全国古家再生推進協議会のトップである。威厳もあるし、先見の明もある。迂闊なことは聞けない。さて、どうしたものか。恐るおそる理事長に近づく。

「古家というニッチな市場に、正統なマーケティングの仕組みを持ち込んだのはすごい発想ですね」と質問する。いま考えると、いささか失礼な質問だったかもしれない。だが、理事長は意に解していない。ああそれはと言いよどみ、すこし考えるような仕草をする。

「僕が不動産の素人だったからできたのかもしれない。リフォームが下請けだけでやっているのをみて、これだとうまくいかないと思った。だからリフォーム業界をオープンな環境にしたかった。リフォームする人の利益がでるやり方にして、業界を持続可能にするのをめざしている。そういうことを考えて協会を運営しているし、仕組みもつくっている」

理事長はポツポツとことばを噛みしめるように話していた。気取ったところがなく、知識をひけらかすこともなく、じつに気さくな感じだ。動画をみて穏やかな方だろうとおもっていたが、じっさい話してみるとそれ以上に優しい方だった。

アイデアの発見

空き家・古家物件見学ツアーでは、経営者の人と話せる機会がある。これはツアーの隠れた魅力ではないだろうか。事業としての成り立ちやビジネスチャンス、起業のアイデア。ふだん会話できない人たちから、いろんなことを学べる。

見事な仕上がりの完成物件

北陸合同空き家・古家物件見学ツアーも大詰めとなり、完成物件の見学に移る。この物件、ボロボロだったんですよ。トホホといわんばかりに、古家再生士Ⓡの折原さんが説明している。

建物のなかに入ってびっくり。仕上がりの良さに、見学したみんながことばを失った。ここばボロ家だったのなんて想像がつかない。ピカピカのリフォーム賃貸じゃないか。

モダンな内装、外壁も黒で整えられている。かなりおしゃれな仕上がりだ。これならすぐに入居者が決まりそうだ。いいなこの物件。古家再生投資プランナーⓇのため息がいまにも聞こえてきそうだ。

怒涛の勉強会

いざ買付

最後のイベント、お待ちかねの勉強会である。今回は金沢エリアを担当する工藤古家再生士Ⓡの計らいで、お店をかりきって勉強会がおこなわれた。移動でクタクタになった面々は、ゆっくりと腰をおろしている。早く鍋を食べたい。すでに気分は懇親会モードだ。

ツアーの最中に目をひいたのが、夫婦で参加されていた古家再生投資プランナーⓇの方だ。とても仲睦まじい感じで、二人のあいだにほんわかした空気がながれている。
隅にすわるふたりを見て、あしたは観光されるのかなとおもう。今回のツアーは様子見かな、古家は買いそうにないな。

しかし勉強会がはじまった瞬間、その期待は裏切られる。

高岡市の土蔵造りの古家の順番になると、二人は迷うこよなく手あげたのだった。狙った獲物は外さない。投資家の気概を見せつけている。マジか、やるな。

残念ながらふたりはくじ引きで負けてしまい、土蔵造りの古家はべつの古家再生投資プランナーⓇの買付となった。言葉にこそ出さないが、二人とも残念そうだ。道中ふたりで相談して、買付する物件を決めたにちがいない。二人に買ってもらいたかったな。そんな気持ちがよぎる。

だが、このあと勉強会はさらに盛り上がりをみせる。

一糸乱れぬ買付

四件目の金石の物件にさしかかったところで、ご夫婦はまた手をあげたのだ。しかも躊躇がまるでない。気持ちがいいくらいの決断力だ。いけ、がんばれ。心のなかで応援する。
渾身の買付が実をむすび、金石物件はおふたりの落札となった。

それにしても、見るからに息があっている。一糸乱れぬ意思決定に、周囲はあっと驚いている。すごいなこの二人。そう思ったのは自分だけではない。勉強会の中心にいたのは、まぎれもなくこの二人だ。

しかし二人で参加する場合、たいていはどっちかが付き添いのことが多い。だから旦那さんは買う気があっても、奥さんは乗り気じゃなかったりする。しかしこの二人は一心同体なのだ。ちょっとめずしい関係だなとおもう。

生まれ変わる家 投資の意味

不動産投資と古家投資

気になったので、事情を聞いてみた。旦那さんが不動産投資をするのに不安はなかったのだろうか。しかもよりによって古家投資だ。怪しい材料には事欠かない。ちなみにわたしは古家再生投資プランナーⓇのはなしを会社でして、鼻で笑われた。

奥さんいわく、古家をはじめるまえに一棟アパートを持っていたから、そこまで警戒はしなかったとのこと。なんと、すでに不動産投資の経験者だったのか。となれば、古家投資に抵抗がないのもうなずける。

なんでも不動産投資はじめるとき、旦那さんが丁寧に説明してくれたんだとか。それを聞いて会社以外から収入を得る方法もアリだとおもったらしい。だから、そんなに不安は感じていないとのこと。なるほど、そう考えるとふたりの息がぴったりなのもよくわかる。

ではふつうの一棟アパートと古家投資は、どこがちがうのだろう。

それについても聞いてみた。

すると、意外な答えがかえってきた。一棟アパートだと手を入れるところがないから、大家としてできることが限られる。収入は安定しているが、その分たのしみが少ない。だけど、古家再生投資はリフォームしたら印象がガラッと変わる。それがやっぱりたのしい。おなじ投資だけど、家が生まれ変わるかんじがする。

家が生まれ変わる。そのことばが何度もリフレインする。
そうか。利回りもさることながら再生に大家のやりがいを感じているのか。ふつうの人は一棟アパートがあるならそっちのほうがいいとおもってしまうけど、あえて古家再生投資をしているのは、「再び生まれ変わる」魅力なんだろう。before-afterでガラッと変わる。その経験は古家にしかない。

あらためて感じる空き家・古家物件見学ツアーの魅力

異例づくしではじまったツアーだったが、いつも以上の熱気につつまれておわった。

ベテランさん、異業種、経営者、大家の先輩などいろんな人がいて、多くの発見があった。自身におきかえると考えることがたくさんあり、情報の蓄積になっていくだろう。今後はもらった情報のうち、どれを取り入れてどれを捨てるか、その選択をしていくことになる。

投資はあくまで自己責任だ。でも、自分以外に支えてくれる仲間がいないと、良い決断はできない。地域をみて、家をみて、いろんな人から考え方を学ぶ。やっぱり空き家・古家物件見学ツアーの魅力はそこにつきるんだと思う。


理事長からのコメント

kshima さん ありがとうございます。

北陸ツアーの特徴をわかりやすく伝えてくださっています。特に高岡の歴史から建物特徴まで、特にTV取材の記者の反応は面白いですね。屋内の動産の目につくところや他の参加者への洞察が素晴らしい。ツアーそのものを楽しんでいることがよく伝わります。

また、協議会への運営・仕組に興味を示していただきお話出来たことうれしく思います。ドンドンとご意見いただければ幸いです。北陸ツアーほんと楽しかったですね。

いかがでしたでしょうか?

今回ご紹介した「空き家・古家物件見学ツアー」は、
古家再生投資プランナーⓇの方が優先的に
参加可能イベントとなっております。

この機会に古家再生投資プランナーⓇに
なりませんか?

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