空き家・古家再生は「7つの習慣」から学ぶ【予告編】

一般社団法人 全国古家再生推進協議会 理事長の大熊重行(おおくま しげゆき)です。

今日のテーマは少し違う視点でお話ししたいと思います。テーマは“空き家再生は「7つの習慣」から学ぶ【予告編】”です。それでは参りましょう。

空き家再生と「7つの習慣」

「7つの習慣」という非常に有名な書籍があるのですが、この本に私は多大な影響を受けました。この本のおかげで今、この空き家再生を行っていると言っても過言ではないと思います。経営を行っていく上で、この「7つの習慣」によって非常に助かったことが多く、本に出合っていなければ、ひょっとしたら今、古家の経営をしていなかったかもしれません。

タイトルの字のごとく、7つ習慣があるので、これを一つずつシリーズ化して紹介したいと思っています。

皆さんには、空き家投資に対する参考になると思ってこの本を紹介するのですが、まず今日は、7つの習慣に入る前に、どういう考え方があるのか、あるいはこの本を読んで考えていたことを紹介したいと思います。

著者フランクリン・コヴィー氏のベストセラー

まず、フランクリン・コヴィー氏の紹介から。2018年の時点でこの本は44ヶ国語に翻訳されて、全世界で3,000万部売れました。

ビジネス書で3,000万部っていうのはすごいことですよね。ちなみに、有名なナポレオンヒルという本がありますが、こちらは全世界で7,000万部売れているらしいです。それに次ぐような売れ方をしているということです。

そして日本だけでも200万部売れています。これは日本で有名なビジネス本で言うと、松下幸之助氏の「道を開く」があるのですが、こちらは450万部以上売れているということなので、それに匹敵するような売れ筋ということです。

読む人が限られている中で、この3,000万部というのはすごい記録じゃないかなと思います。それだけ皆さんが影響される、あるいは経営者だけじゃなくて、人生の成功の法則、生き方に影響を与える本だと思います。

成功の法則には原則がある

本の中で一番最初に書かれているのが、成功の法則がありますよということです。

「成功には原則があった」という言い方をしているのですけれども、このフランクリン・コヴィー氏は経営コンサルタントなんですね。その方がいろんな研修で会う中で、うまくいく人うまくいかない人、何が違うのだろうということを分析するようになっていきました。

そして知り合った経営者だけじゃなく、今度は過去の文献を調べて、歴史的な人物、歴史的な背景いろんなことも全て分析したところで、成功する人はこの7つの習慣があり、それは普遍的ですよ、原則ですよということがわかったということで、この本を書かれたということなんです。

そしてこの成功という意味。コヴィー氏は、真の成功とは「優れた人格である」と。

例えば社会的成功であるとか、表面的な成功、才能などとかね、社会的な評価があるよというようなことは、成功とは言いませんよ。と言われています。

パラダイムシフトの瞬間とは?

ものの見方が変われば世界が変わる、自分のやり方も大きく変えることができるのは、このパラダイムシフトですよということです。これは私自身もそうでした。この本を読んだことによってパラダイムシフトが起こって、会社経営もそうですし、人と話しすることであったりとか、自分の考え方自体が大きく変わったのがこれですね。パラダイムシフトの瞬間とか、そういったこともこの本に書かれています。一つの事例を紹介しましょう。

ある時、男の方が電車に乗りました。

そうすると前にうなだれた男の人がいて、子供たちがね、その子供が車内を走り回っていると。その乗った男の方は子供を注意しないのは「失礼な親だな、親ができてないなあ」と思っていたのです。でも話を聞いてみると、うなだれている男の人は、「今、妻が危篤になって、今病院からの帰りです」ということだったのです。

その瞬間に男の方はパラダイム転換が起きて、急にその人が可哀想になったとか。

それまでは「なんだこの男」と思っていたのが、急に変わるっていうのが、パラダイムシフトなんですね。

要は見方が変わると、同じ事例であっても、その人によってはこう見えるけど、この人によってはこう見えるってことを、まずは認識することも大事ですし、それがなければ人っていうのは変われないと。コヴィー氏は色眼鏡って言葉を使うんですけど、「色眼鏡を外す」ことが大事なんですよ、ということを言っています。

それからインサイドアウト、人の心が開くのは中からしか鍵はないですよ、と言っています。

要は外からいくら変えようとしてもその人は変わらない。中から、自分自身で変わるしかないですよというのが、このインサイドアウトのアプローチです。

依存と自立とは?

そして、次に「依存と自立」という話になるのですけれども、「自立」ということは非常に大事なことです。

その前に「依存」というということを説明するために、「刺激と反応」について説明します。

例えば、動物は、ポンと叩くとすぐに反応してくる。でも人間ってポンって叩いたときにすぐに反応せずに、一瞬考えるということができる。これは動物にない。これは人間の能力だ。とコヴィー氏は言っています。

ここは非常に大事なのですが、「一瞬考えるという、刺激と反応の間にスペースを作るということが、人間の価値だよ」ということを言っています。ですから「すぐに反応するっていうのはもう動物と一緒だ」というような言い方をしているんですね。いわゆる「反応する」ということは、「依存している」ってことなんですね。

例えば、人に対して、「こうしてあげているのに、何で相手は分かってくれないんだ」「なんでやってくれないんだ」という事があったのですが、それは相手にしてあげた事で「相手が変わってくれない」「反応してくれない」と考えてしまい、自分は気持ちがイライラして、腹が立つ!という流れになっているのです。これは相手に依存しているということになるんですね。

自立した人間は、相手がどんな反応になろうが、自分自身で自分をコントロールする。「自立」ということは、全ての責任は自分で負うということを表現していますね。

例えば、車にはねられて、足の骨を折ったとしても、それは全て自分の責任だった。そういう道を通ったから悪かったのだとか、注意をしてなかったからとか考え、相手の責任じゃなくて、全ての責任は自分にあると思うことによって、逆に気持ちが楽になり、人に依存しなくなって、気持ちが楽になるということになります。だから「自立」というのはそういうことだと説明しています。

習慣の3つの要素=知識・スキル・やる気

そして次に「習慣」が非常に大事だと、「習慣には3つの要素がある」と言われています。

「なかなか習慣がつかず続かない、習慣にできない」ということを言われる方もいらっしゃいますが、そういう方はこの3つの中の、何かが欠けていますよと考えてください。

まず1つ「知識」。何をするか、目的ですね。何のためにするのか、なぜするのかっていうことが大事ですよと。

それから「スキル」。どうやってするか、どんな方法でするのかという事。

それから「やる気」。モチベーションという、この3つが揃ってこそ初めて習慣になるんですよ、ということを言っています。ですから習慣にならないのは、どこかが欠けているから、そこを埋めるのか、そもそもそれを止めてしまう方が良いのか、そういうことを考えて下さいね、ということです。

私的成功と公的成功

この本には、第1の習慣から第7の習慣まであるのですが、まずは第1の習慣、第2、第3の習慣を「私的成功」と位置づけています。そして第4、5、6の習慣は「公的成功」ということです。

この1、2、3の習慣は、自分自身のことですね、自分自身で習慣付けすることによって、自分の成功に繋がりますよということを言っています。

そして、4、5、6の習慣を行うことによって、自分も含めた周りの人たち全てが成功しますよと、幸せになりますよということが、「公的成功」という事です。

この「私的成功」の上に「公的成功」があり、いわゆる自分が変わらなければ、周りは変わらないということなんですけども、この順番も非常に大事なんですね。ですから、この「私的成功」そして「公的成功」という順番でいくと良いですよということです。

「人・もの・金」で効果性のあることをする

そして「効果性」という言葉もよく出てきます。「人・もの・金」を使って効果性のあることをしてくださいねと。

例えば人を叱るということでも、いくら叱っても全然変わってくれないなら、それは叱る意味がないと。叱り方を変えるのか、あるいは別の方向でやるのかっていうこと。

結果が出ない限りは、そのやり方が悪いということで、それは効果性がないですよというような説明をしています。

目的と目的達成能力のバランス

その中でもう一つ、「PCバランス」という事を言っています。Pというのは目的ですね。そしてPCというのは、目的達成能力という事を言います。目的ばっかりでは駄目ですし、目的達成能力ばっかりでは駄目ですよと、両方のバランスがないですよ、ということを説明しています。

1つ事例として出てくるのが、ガチョウの卵という逸話です。

毎日金の卵を産むガチョウがいるんですね。そうすると、持ち主は欲が出てきて、毎日1個じゃ足らないと、こうお腹を掻っ捌いて、その中にある金を一気に取ってしまおうということをやってしまう。それで結果的には金の卵はなくなってしまというお話です。目的のためには、達成能力も育てていかないと、ガチョウを育てていかないと、金は増えないですよ、という話なんですね。

2つめの事例は木こりの話です。

頑張ってたくさん木を切ろうと思って、汗水流して働いているのですが、木を切るための斧の刃を研がないと、どんどん効率が落ちていく。そんな話もありました。

この目的と目的達成能力のバランスが大事とコヴィー氏は言っています。

そして私的成功により、充実した気持ちに満たされますよ、そして公的成功によって人間関係が改善され、再新再生により真の自立、相互依存の土台をつくることができますよということですね。

リリーズ化の告知

この「7つの習慣」は、色々な事例も多くあってわかりやすい内容なのですが、奥が深いというか、何回読み返しても色々な気づきがある本です。

次から順に「第1の習慣」から紹介していきますので、このシリーズに興味がある方は、楽しみにしていてください。この空き家投資の話の合間に入れていきたいと思っています。この習慣があることによって、空き家投資がうまくいったと思っていますので、そういった話も今後交えて紹介していきたいと思っています。

本日も最後までお読みいただきありがとうございました。今回のブログの内容は、動画でも詳しく解説しています。そちらもぜひご覧ください。


POST: 2021.02.14

関連情報