空き家率は年々増加、戸建不動産投資は今後どうなる?

こんにちは、(一社)全国古家再生推進協議会の認定サポーターであり、古家再生投資プランナーⓇの女性投資家Mです。

前回のコラムでは、空き家投資ブームについて触れさせて頂きました。今回は「空き家率の増加と戸建賃貸の需要」についてのお話です。

「空き家」は社会問題の一つとして取り沙汰されていますが、全国の空き家数はおよそ846万戸、空き家率は13.55%と、年々増加しています(参考:総務省「H30年住宅・土地統計調査」)。全国の空き家のうち賃貸用の住宅は約432万戸と、約半数に及びます。

一方で、日本の人口は減少していながら、新築が好まれる日本人の価値観から、新築の供給は続いており、総住宅戸数は増加している現状があります。

そのため、戸建投資を検討している人の中には「空き家率が増え続けているのに、戸建投資をして大丈夫なのか?」と不安に感じている人もいるのではないでしょうか?

以下では、一般的な戸建賃貸の強みと、全古協が手掛ける古家再生物件の強みの両面から、戸建賃貸への需要を考えたいと思います。

一般的な戸建賃貸の強み

戸建賃貸の一番の強みは、その希少性と言えます。

国土交通省が発表している「住宅着工統計」によると、戸建賃貸は賃貸住宅戸数のうちのわずか2%程度しかありません。首都圏に限ってみると、供給数はたったの1%台です。アパートやマンションと比べて圧倒的に供給量が少ないため、戸建賃貸を好む人の需要にはまりやすく、賃貸募集サイトでも目立ちやすいというメリットが挙げられます。
また、戸建賃貸は、部屋数がたくさんある物件が多く見られることも特長です。共同住宅で3LDK以上の物件を見つけようとすると、選択肢が限られる、部屋数は多くても一部屋の面積が狭い、などといった不便さがあります。対して、戸建賃貸では4部屋以上の物件も多く、居住人数や物が多い人の需要を満たすことができます。

さらに、共同住宅に比べて騒音を気にしなくてよい、ペット飼育が可能な物件が多い、といった点も戸建賃貸の良さであり、幅広いニーズに応えることができる強みがあります。

全古協が手掛ける古家再生物件の強み

一般的な戸建賃貸の強みに加えて、全古協の古家再生物件では、さらに以下2つの面から賃貸需要が考えられます。

(1)デザイン性による差別化で希少性を高める

一つ目は、デザイン性による他物件との差別化です。

不動産賃貸ポータルサイトで戸建賃貸を検索すると、昔のままの内装で賃貸募集に出されている物件や、一部リフォームは行っているものの和式トイレのままの物件など、借り手を選ぶよう物件が多く見られます。

対して、全古協が行う古家再生では、入居者の暮らしやすさを考え、可能な限り暮らしやすい間取りに変更しています。そして、アクセントクロスやカラーペイントを取り入れることで、デザイン性を高めた内装にこだわっています。共同住宅の画一的な雰囲気とは一線を画した、入居者の「おしゃれな部屋に住みたい!」というニーズを満たすような物件造りが特長です。
近頃は、ステイホーム時間が長くなり「いかに在宅時間を快適に過ごすか」というテーマが問われています。そのような中で、他物件とは差別化された古家再生物件は、戸建賃貸の選択肢として今後もニーズの高まりが期待できるのではないでしょうか。

(2)住宅確保要配慮者の住宅の選択肢となる

賃貸住宅の空室率は増加している一方で、賃貸住宅を見つけるのに困難を抱えている住宅確保要配慮者の存在があります。全古協の古家再生物件は、住宅確保要配慮者の賃貸住宅の選択肢のひとつになっており、実際に多くの入居実績があります。

住宅確保要配慮者とは、低額所得者、被災者、高齢者、障害者、子育て世帯と定められています。加えて、自治体によっては日本在住外国人などを含めて定義しています。

住宅情報サイト「LIFULL HOME’S」を運営する株式会社LIFULLは、2019年に住宅確保要配慮者(調査内では「住宅弱者」と定義)の賃貸探しに焦点を当てた「住まい探しの実態調査」を実施しました。

この調査では、住宅弱者が賃貸探しに困難を抱えていること、住宅弱者の入居をしぶる大家が多い現状があることを明らかにしています。例えば「住まいの情報収集において候補となる物件が少ないと感じる」「成約まで進める物件がなかった」と回答した住宅弱者の割合は、共に一般の人に比べてはるかに多い結果となっており、住宅の選択肢が満足にないことを示しています。

政府は住宅確保要配慮者への対策として、賃貸住宅の供給の促進に関する法律(住宅セーフティネット法)を定め、住宅確保要配慮者の入居を拒まない賃貸住宅の登録制度を設けています。しかし、登録件数はまだまだ多くはなく、行政の対策だけで問題を解決することは難しい状況にあります。
全古協の古家再生物件では、古家の良さや、物件に備わっている使えるものはそのまま残して活用することで、できる限り低予算のリフォームを行うことを重視しています。低予算でリフォームができることによって、オーナーにとっての資産性がありながら、低価格で戸建賃貸が提供できる強みがあります。

これまでの入居実績では、一般の方に入居頂いたケースは言うまでもなく、住宅確保要配慮者、とくに生活保護世帯の方に入居頂いた実績が数多くあります。その実績からも、全古協の古家再生物件は、住宅確保要配慮者が住宅を探す選択肢として貢献していることがうかがえます。

生活保護世帯は現在164万世帯(厚生労働省「R3年3月度被保護者調査」)ありますが、昨年からのコロナ禍で増加しており、今後しばらくは増加傾向が続く恐れがあるとも言われています。そのような社会的背景を受けても、生活の質を維持しながら低家賃で住める古家再生物件への需要は、今後ますます高まっていくのではないかと考えられます。

社会貢献にもつながる賃貸経営

今回の記事では「空き家数は増加しているのに戸建賃貸の需要はあるのか」いうテーマについて考えました。

戸建物件自体の希少性に加え、全古協の古家再生物件は「デザイン性による差別性」と「住宅確保要配慮者の住宅の選択肢」としての需要がある戸建賃貸です。

空き家を購入して不動産賃貸事業を行うことで空き家問題の解決を図るだけでなく、低家賃帯で賃貸可能な物件を供給していくことで住宅確保要配慮者の賃貸住宅の選択肢を増やしていく、これら両面から社会貢献につながる取組みと言えます。

戸建投資を検討している方は、全古協で社会貢献にもつながる戸建投資を初めてみてはいかがでしょうか?

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POST: 2021.11.25