こんにちは、(一社)全国古家再生推進協議会の認定サポーターであり、古家再生投資プランナーⓇの女性投資家Mです。
ぽかぽか陽気の日が増えて、古家見学もしやすい時期になってきましたね。
さて、空き家・古家物件見学ツアーの密着レポート、8回目の今回は千葉県「船橋エリア」です。都市部は感染予防対策ということで、関東地方のツアーは引き続きオンラインでの開催となっております。
今回の記事では、2021年4月10日(土)に開催された「空き家・古家物件見学オンラインツアーin船橋」の密着レポートをお伝えしたいと思います。
船橋エリアの概要については、先日の記事にまとめておりますので「船橋ってどんなところ?」と気になる人は、こちらの記事も合わせてチェックしてみてください。
▼船橋エリアの紹介記事はこちら
目次
「空き家・古家物件見学オンラインツアーin船橋」の概要
船橋ツアーは、以前の記事で取り上げさせていただいた春日部ツアーと同様に、全古協認定工事会社「カラーズバリュー」さん主催のツアーです。そのため、オンラインツアーの流れも春日部ツアーと同じスタイルで運営されています。
ツアー前日までに、参加者には物件の概要資料と住所が送られてきますので、参加者は事前に物件の周辺情報や家賃相場を調べたうえでツアーにのぞむことができます。
今回船橋ツアーに参加された古家再生投資プランナーⓇは、常連の男性プランナーさん5名。船橋エリアで買付経験のある方も多く、オンラインツアーにも慣れているようで、スムーズにツアーがスタートしました。売物件は、船橋市内の3軒をご紹介いただきました。
【1軒目】売物件:元店舗、風変わりな間取りの戸建
1軒目は、1階部分が店舗の戸建物件です。外観も店舗らしく、レンガ調のデザインになっています。店舗物件は普段あまり目にすることがないので、1軒目からわくわくします。店舗部分はアットホームな居酒屋?という雰囲気で、カウンターとちょっとした座敷部分があり、床は一部が土間になっています。
店舗のカウンターキッチンは活用しつつ、LDKの住空間に変貌させる予定です。さらに、せっかく土間があるので「一部を残してバイクがおけるガレージハウスにしても面白そう」とのこと。元々、物件の側面に住居用の玄関があるので、店舗側の入口をガレージ専用して活かすことになります。特長ある物件の方が家賃アップを狙いやすいので、挑戦しがいがありますね!水回りは脱衣所がないため、階段下の一部を脱衣所に変更させる必要がありそうです。お風呂はリフォーム済なのか、キレイなユニットで、窓が大きいため明るさを感じます。
2階の間取りは、ちょっと変わっています。階段を挟んでコの字型に部屋があるのですが、階段の左側はホールのような開放感ある空間で、右側の中部屋、そしてその奥にもう1部屋の和室があります。間取りとしては、2LDK+S(ホール)になるそう。階段から中部屋は襖でつながっていますが、踊り場がないため、階段から直接出入りするのは落下の危険があります。しかし階段側を壁にしてしまうと、中部屋が窓のない部屋になってしまうため、壁でなく落下防止の柵を付けて採光を確保するリフォームプランです。元々不動産業者で物件の売買をされていた谷保古家再生士Ⓡの「窓のない部屋のある物件は売れにくい」という経験値からの判断は、とても参考になりますね!
またこの物件、とにかく残置物多いのですが、浮世絵やら洒落た感じの食器棚や食器類やら、残置物が面白いです。リアルツアーだったら残置物を物色したくなってしまいそうです(笑)
リフォーム費用は店舗部分の解体費や撤去費が結構かかってしまうことから、やや高めの450万円。想定家賃を6.5万狙いでいくと、過去に買付が入ったのと同価格でのチャレンジにはなります。しかし、時間が経っていることと、建蔽、容積オーバーかつ面積的に再建築目的での購入は厳しいことから、可能性は十分あるのではないかと思われます。
変わった造りで面白い感じになりそうなので、個人的には「リフォーム後を見てみたい!」と思う物件でした。
【2軒目】売物件:キレイ過ぎずボロボロ過ぎずな典型戸建て
2軒目は谷保古家再生士Ⓡ曰はく「今回の物件の中で、一番いつものパターン」という物件だそう。1階に広々としたLDK、2階は4畳と5畳の和室が二間続きになっています。
現状は汲取りトイレのため、本下水への切替がベター。ちなみに、下水化の工事は業者さんにより50万程工事費に差がでることもあるそうで、相見積もりは必須らしいです。
1階のLDKには、カウンターキッチンが。現オーナーがDIYされたようで、後付けされたカウンターや棚のデザインが可愛いです。しかし「狭くて使い勝手が悪そう…」ということで、残念ながら全撤去して、新しくカウンターキッチンを入れることになりそうです。
水回りはまとまっていて、洗面脱衣所の両側がトイレとお風呂というタイプ。タイルの床はCFに、浴室の木扉は折り戸に交換が必要です。
家賃相場ですが、周辺は広めの戸建しか成約実績が見つからないため、アパートの似た間取りで参考に、5.4~6万円と想定。駐車場はありませんが、戸建てかつペット可というプラス要素を乗せて、6.5万円を狙いたいところです。リフォームの想定費用が330万円程度であるため、利回り12%を目指すならば、320万円での買付になります。
【3軒目】売物件:雨漏り被害の激しい古家の醍醐味的戸建て
最後の物件は、本日ダントツにボロボロ、一般投資家はためらってしまいそうな「全古協の出番!」と言わんばかりの戸建物件です。建物をリユースするという発想が湧かないくらいの損傷のせいか、売り出し当初は内見させてもらえなかったとのこと。しかし販売が長期化しているようで、売主さんの売却意欲が高まってきたのかもしれません。間取りは3DK。1階が階段を挟んでDKと居室、2階が階段の左右に1部屋ずつという造りです。関東だとどのくらいあるのかわかりませんが、関西の古家では、とてもよく出会うタイプの間取りです。階段下を抜いてLDK化する、という定番のリフォームになりそうです。
間取りは大変馴染みがあるものの、内部はなかなか目にしない惨状…。屋根の排水が適切に機能していないことによって、家全体が雨漏りによる浸水と腐食の被害を受けています。こんなにもべろんべろんの壁は初めて見ました(笑) 「天井、床、壁、どこも使えるところがない!」ということで、全面補修になります。
問題の屋根ですが、瓦吹きでない分、補修費用は抑えられるそう。勾配をつけて、排水を機能させることで、雨漏りは解決できるようです。
またこの物件、もうひとつのマイナスポイントは汲取りトイレです。物件の前まで下水がきておらず、簡易水栓へのリフォームとなるため、想定家賃も相場より少し低めに見ておく必要があります。
トータルのリフォーム費用は500万弱の見込み。リフォーム費用がかかるため、買付価格はかなり安めに設定せざるを得ません。
なお、物件の周辺には賃貸募集中の戸建はなく、成約も事例少ないということで、築古アパートの家賃を基準に想定家賃を算出する必要があります。周辺の競合物件が少ないと家賃想定は普段より慎重に行う必要がありますが、当該エリアで賃貸を探している人がいればすぐに入居者が決まる可能性もありますね。
「空き家・古家物件見学ツアーin船橋」の締め括り
全物件のオンライン見学と質疑応答を終えた後は、参加者の方々へ、1軒ずつ買付意思の確認をしていきます。今回はなんと…、同じ方が2軒に買付意思を表明されました!さらに、希望者のいなかった3軒目も見学に行かれることに!
果たして、買付がすべて通るというミラクルは起こるのでしょうか?!結果が気になります。
なんて驚いていたら、前回の春日部ツアーでもおひとりで3物件買付された方がいたとのこと。すごいスピードで所有物件数が増えていきそうですね。
そんな古家の猛者たちの躍動に慄きつつ、私自身もこれからもっと色々な物件と出会っていきたいなと思えた船橋ツアーでした!
船橋エリアの物件は「空き家・古家物件見学ツアーin船橋」へ!
この記事を読んで「船橋ツアーが気になる!」「船橋エリアの物件を見てみたい!」と興味を抱いた方は、ぜひ、空き家・古家物件見学ツアーin船橋にお越しください!
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POST: 2021.05.16