こんにちは、(一社)全国古家再生推進協議会の認定サポーターであり、古家再生投資プランナーⓇの女性投資家Mです。
私事になりますが、最近3軒目に購入した物件のリフォームが完成いたしました!金沢市内の物件で、まさに「金澤町屋」といえるような趣のある古民家です。築年数も不明のオンボロ状態の時点から、物件の雰囲気に一目惚れして購入してしまったのですが、フルリフォームにより更に惚れ惚れするようなお上品な物件に仕上がり、大満足でした。
少し前まで、天井はところどころ剥がれ落ち、床は陥没しまくりだったオンボロ物件が劇的ビフォーアフターした様子に、古家再生士Ⓡさんのお仕事のスゴさを改めて実感いたしました。
今回は、そんなスゴ技をもつ全古協の古家再生士Ⓡさんにスポットライトを当てまして、5月22日(土)に空き家・古家物件見学ツアーin金沢と合わせて開催された「古家再生士Ⓡ講習」の様子を、皆さまにお伝えしたいと思います!
古家再生士Ⓡ講習とは?
古家再生士講習は、全古協が認定する古家再生士Ⓡを目指して勉強中の候補生さんたちの講座です。約4カ月の期間で、座学での講習と、各自で見つけた物件の工事費査定を行い、経験を積んでいく、実践メインの内容になっています。加えて、先輩再生士さんが開催する空き家・古家物件見学ツアーに参加し、ツアーの運営を学びつつ、ツアー中に訪れた物件の工事費用を査定してレポート提出を行う、といった課題があるそうです。
今回の金沢ツアーには、関東から再生士候補生さん3名が参加されました。3名とも近い将来に関東で古家再生士Ⓡとしての活動を始められる予定ということで、今後関東のツアー開催地が増えていくようです!
候補生さんのお名前やツアー開催予定地は「今後のお楽しみ」にとっておきたいと思いますので、この記事では仮にAさん(男性)、Bさん(男性)、Cさん(女性)とさせていただきますね。
古家再生士Ⓡの候補生さん
今回私は、古家再生士Ⓡの候補生さんたちの車に同乗させていただきました。皆さん、とても和気あいあいとした雰囲気で、すでに同期の絆を感じます。
先輩再生士さんたちも同様ですが、全古協の古家再生士Ⓡは「ライバル」でなく「仲間感」が強いな、と感じます。相談や協力しあえる仲間であればこそ、組織としてもより良く成長していけるので、このような再生士さん同士の関係性も全古協の魅力のひとつと言えるのではないでしょうか。
車中では、候補生さんたちのバックグラウンドなどを伺いました。
なかでも、Cさんは古家再生投資プランナーⓇでもあり、多地域に渡って複数の物件を所有している大家さんです。元々、設計士の資格をもっており、建築関係のコンサルティングの会社を経営されていますが、仕事の幅を広げるために古家再生士Ⓡを目指されたとのこと。プランナーの大先輩であるCさんに私も興味津々で、「物件購入時は何を決め手にしてますか?」「この地域の客付けってどうですか?」などと質問責めにしてしまいました(笑)
古家再生士Ⓡとしてデビューされた暁には、大家としての経験と知識も豊富なCさんだからこそできるツアー運営や、プランナーへのアドバイスが人気を呼びそうですね!
仰天物件で工事費査定に挑戦
さてさて、物件見学ツアーですが、2軒目に訪れた物件で金沢ツアー主催の工藤古家再生士Ⓡ(以下、工藤師匠)から再生士候補生さんたちに「ここ、レポートして」と指令が。皆さん、先ほどまでの穏やかな雰囲気とは打って変わって真剣な眼差しです。
そして、この2軒目は、物件見学ツアーですら滅多に遭遇しないレベルの「とんでも(ない)物件」!
今回参加されたベテランプランナーさんが「カメムシ1,000」と題した、家の中に無数のカメムシが散乱する、一般の内見者なら逃げ帰るような物件です。誇張でなく、千ではとても足りず、優に万を超すレベルはいるのではないかと(笑)どのお部屋も床中カメムシです…。
Cさんは以前プランナーとしてこの物件の見学に来たことがあり、当時はものすごい臭いのために中に入ることができなかったとのこと。今回は大丈夫なのか、心配です…。
いざ物件に入ってみると、玄関からすでにカメムシが溢れているものの、幸いなことに既に干物状態になっており、襲撃を受けることや臭いに悩まされることはなく見学ができました。注)床の黒点は虫です
Cさんは見学を終えてからも、度々この物件の残像を思い出して震えていらっしゃったので、よほど苦手だったのだと思います。しかし、さすがは再生士さん候補、現場では各部屋をしっかり査定されてました。ちなみに、Aさんは物件見学中に巨大な蜘蛛が落ちてきたことがあるのだとか。このような経験を重ねて再生士さんは逞しくなっていくのですね。
査定レポートは50軒がマスト
続けて見学した3軒目(2戸セット)、4軒目でも、工藤師匠から再生士候補生さんたちに「査定レポートを提出するように」との命が。物件見学中に間に合わない部分は、移動の車中でも真剣に査定に励んでいらっしゃいました。
査定に真剣な再生士候補生さん達
再生士候補生は、講習期間に最低50軒の査定レポートを提出することが課題となっています。レポートの内容に対して、先輩再生士さんたちがコメントやアドバイスをくれるそうです。
私も何度か一人で物件見学に行ったことがあるのですが、自分が算出したリフォーム費用が合っているのか不安で、その見積もり額をベースに買付を入れる勇気がありませんでした。おそらく、再生士候補生さんたちも最初は同じ状況だと思いますが、実践を積んで先輩に鍛えられていくことによって、見る眼を養っていかれるのですね。
工藤師匠曰はく、30軒目くらいからレポートの質が変わってくるのだそう。古家再生投資プランナーⓇでも、査定力を養いたい人は、まずは30軒を目指して訓練してみるのが良いかもしれません。
師匠による査定結果チェック
物件見学ツアーの最後は本日の振り返りとして、1軒ずつ想定家賃や工事費を確認していきます。
ここで工藤師匠から再生士候補生さんたちへ「各自、(工事費が)なんぼになったか言ってー」とご指示が。同じ物件を査定しているので、どんな違いがでてくるのか、どきどきしますね。
工藤師匠からの「ここはなぜその金額になった?」「家賃想定の理由は?」とチェックがはいっていくのに対して、きちんと自分なりの根拠を示して答えていく候補生さんたち、頼もしいですね!
ちなみに、私以外に今回のツアーに参加された古家再生投資プランナーⓇは、ベテラン大家の男性3名。そのため、皆さん物件を見る眼が養われており、購入判断の基準が明確なので、全然質問がでず…。対して、まだまだ経験の浅い私はわからないことだらけ。物件見学中も、候補生さんたちに質問を連発してしまいましたが、「自分はこういうリフォームを考えている」「この部分は残して活かした方が物件の良さができると思う」など、候補生さんたちの意見が聞けてとても勉強になりました。
査定という課題に忙しいなかで、親切にいろいろ教えていただけて感謝です!
関東の新規ツアーをお楽しみに!
今回ご一緒させて頂いた再生士候補生さんたちは、今年の秋以降に順次デビューされていく予定とのこと。3名それぞれの異なった魅力を活かして、どこでどんなツアーがスタートするのか、今から楽しみですね!
なお、今回再生士候補生さんたちと同行した空き家・古家物件見学ツアーは、古家再生投資プランナーⓇ登録を行うことで、参加ができるイベントです。古家再生投資プランナーⓇ登録に関心のある方はこちらまでアクセスください。
POST: 2021.06.2