【解説】中小零細企業のM&Aについて
シリーズ、経営者のための空き家古家再生投資です。今日のテーマは「中小零細企業のM&A」です。
最近M&Aのニュースは頻繁にあり、当社にもたくさんダイレクトメールが来ます。2021年中小企業白書では、経営者のピークは60代から70代、後継者不在率は70才で約40%になります。廃業が増加するなか黒字廃業は6割にも達します。その廃業理由の多くが後継者難で、それに伴いM&Aの件数も右肩上がりです。実際に私の周りでも、ここ数年廃業する話やM&Aの話をよく聞くようになりました。経営者にとって承継は最大の仕事とも言われ、その際に不動産は必ず大きく関わってきます。工場やお店、オフィスは身内が相続するにしても、他人が承継するにしても大きな要素になります。相続税や贈与税、株の売却にしても、不動産は大きな影響を与えます。賃貸であっても賃貸契約書によって事業が継続できるか売却できるか、大きな問題になることもあります。一般の経営者は不動産の知識はあまりありません。それもそのはず、売買にしても賃貸にしてもしょっちゅうあるわけではないからです。10年前どうだったかな、20年前の契約書どこいった?なんていうのもよく聞く話です。実は私もそうでした。
工場を経営していても不動産のことなんてまったくの無知、それこそ賃貸契約書すらほとんど見ていない状態。工場を買った時も売買契約書や重要事項説明書など、ほとんど見ていませんし覚えていません。今から振り返るとかなり危険でした。とにかく目の前の自分の仕事、私の場合は部品塗装業だったので、日々の塗装のこと、スタッフのことしか頭になかったのです。当然長期的な視点もなかったし、ましてやBSで稼ぐや営業外収益なども考えたこともなかった。そんな私でも空き家古家不動産投資をすることで、不動産とは何か、資産で稼ぐとは何か、安定経営とは何かなどを考えるきっかけになりました。
物件購入前の事前シミュレーションは、工場の設備投資を考えるうえで良い訓練になります。減価償却や税金なども考えるようになります。何よりBSを意識して資産で稼ぐことができるようになりました。例えば中古木造住宅なら最短4年で償却ができ、それを利用して節税することができます。また目の前のことだけではなく、長期的な視野ができて新商品開発や新事業開発にも良い影響が出ています。そして経営者ならスタッフや関連会社など、関係各所から相談があると思います。そんな時不動産のことを知っていることで良いアドバイスができることがあります。例えば家賃と売買の違いや、契約書、重説の見方を説明するとか、資産づくりの方法を教えてあげるとかです。実際当社のスタッフも空き家を買って大家業をしています。これからの経営者は1つのことだけ一生懸命やっていれば安泰というわけにはいきません。おいしい飲食のお店をやっていても、コロナで大打撃を受けることもあります。広い視野、知識で現代を生きていかなければなりません。空き家古家不動産投資は経営者が強くなるための最適なツールです。
ちなみに最近は空き家古家不動産投資も認知度が上がり、利回りが落ちてきています。なかなか買えないと言われる方も増えてきました。しかし経営者なら利回り10%で十分です。一般の方とは違い、それ以上にメリットが大きいからです。10%ならかなり広い範囲から探すことができるので、毎年のように安定して購入できます。零細企業、事業者の経営に空き家古家不動産投資を加えることをお薦めします。
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